1.企業の概要
株式会社エクサウィザーズは、2016年2月に設立されたAI(人工知能)技術を活用したサービス開発を通じて、産業の革新と社会課題の解決に取り組む企業です。本社は東京都港区芝浦に位置し、2021年12月23日に東証グロース市場へ上場しました。 同社は、AIプラットフォーム「exaBase」を中核とし、企業の課題解決や高齢化・少子化といった社会課題の解決に取り組んでいます。
2.最新決算情報
2025年3月期第3四半期(2024年4月~2024年12月)の連結累計期間において、売上高は71億3,700万円で、前年同期比24.7%増加しました。営業損失は2億3,800万円で、前年同期の5億2,800万円の損失から改善しています。特に、AIプロダクト事業は売上高が前年同期比120.5%増の21億700万円となり、営業利益は2億3,700万円の黒字に転じました。
3.増収、減益の要因解析
売上高の増加は、AIプロダクト事業におけるサービス利用数の増加が主な要因とされています。一方で、営業損失が続いているものの、その額は前年同期比で改善しています。これは、AIプロダクト事業の黒字化が全体の業績改善に寄与しているためと考えられます。
4.株価の動向
2025年3月13日時点で、エクサウィザーズの株価は315円となっています。これは前日比1円(0.32%)の下落です。時価総額は270億円で、PER(予想株価収益率)は非公開、PBR(株価純資産倍率)は5.83倍、予想配当利回りは0.00%となっています。
5.業績ハイライトと成長戦略
エクサウィザーズは、AIプロダクト事業の成長を強化し、サービス利用数の増加を図っています。また、生成AIプロダクトの開発・販売を手掛ける専門会社「Exa Enterprise AI」を設立し、法人向けChatGPT「exaBase 生成AI」の有料提供を開始しています。これにより、さらなるサービス拡充と成長を目指しています。
6.市場でのポジションと課題
エクサウィザーズは、AI技術を活用したサービス開発において、社会課題の解決を目指す企業として市場での存在感を高めています。しかし、引き続き営業損失が発生していることから、持続的な収益性の確保が課題とされています。また、競合他社との差別化や市場シェアの拡大も重要な課題となっています。
7.今後の展望
エクサウィザーズは、2025年3月期の通期連結業績予想として、売上高100億6,000万円(前期比20.0%増)、営業利益2億円を見込んでいます。今後もAIプロダクト事業の拡大や新規サービスの展開を通じて、収益性の向上と社会課題の解決に取り組むことが期待されます。
8.まとめ
エクサウィザーズは、AI技術を駆使して社会課題の解決に取り組む企業として、着実に成長を遂げています。最新の決算情報からも、売上高の増加や一部事業の黒字化が確認され、今後の展開に期待が寄せられます。しかし、持続的な収益性の確保や市場での競争力強化といった課題も残されています。これらの課題を克服し、さらなる成長を遂げることができるか、引き続き注目していきたいと思います。
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