#435 メルカリの最新決算分析と今後の展望

1.企業の概要

 

メルカリは、2013年に設立された日本初のフリマアプリを提供する企業であり、スマートフォンを通じて個人間での売買を可能にするプラットフォームを運営しています。近年では、スマホ決済サービス「メルペイ」や、スポットワークマッチングサービス「メルカリ ハロ」など、多角的な事業展開を進めています。

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2.最新決算情報

 

2025年2月6日に発表された2025年6月期第2四半期(2024年7月~12月)の連結決算によると、売上収益は前年同期比2%増の492.37億円、最終利益は同62.3%増の73.8億円となりました。特に10月~12月期の最終利益は前年同期比2.6倍の44.5億円と大幅な増益を達成しています。

 

3.増収、減益の要因解析

 

売上収益の増加要因として、越境取引やBtoC取引などの高成長領域が順調に伸長したことが挙げられます。一方、プロダクトアップデートの効果が第1四半期時点では限定的であり、マーケティング施策の効果が想定を下回ったことが、利益面での課題として指摘されています。

 

4.株価の動向

 

2025年2月21日時点で、メルカリの株価は2,299.5円となり、前日比46.5円(2.06%)の上昇を見せています。年間の高値は2,774円(2024年9月19日)、安値は1,907円(2025年1月16日)であり、直近では堅調な推移を示しています。

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5.業績ハイライトと成長戦略

 

「メルカリ ハロ」は、ワーカー登録者数が800万人、パートナー拠点数が12万店舗を突破し、順調な成長を遂げています。また、AIを活用した「AI出品サポート」機能の提供開始により、出品数や出品者数の増加が期待されています。さらに、自社越境取引の開始や台湾市場への進出など、海外展開も積極的に行っています。

 

6.市場でのポジションと課題

 

国内フリマアプリ市場において、メルカリはトップシェアを維持しています。しかし、プロダクトアップデートやマーケティング施策の効果が想定を下回るなど、成長鈍化の兆しも見られます。また、海外市場での競争激化や、新規事業の収益化など、解決すべき課題も存在します。

 

7.今後の展望

 

メルカリは、既存事業の強化と新規事業の拡大を両立させる戦略を掲げています。特に、「メルカリ ハロ」の全国展開や、AI技術を活用したサービスの高度化、自社越境取引の拡大などが注目されます。これらの取り組みにより、さらなるユーザー獲得と収益性の向上が期待されます。

 

8.まとめ

 

メルカリは、フリマアプリ市場での確固たる地位を背景に、多角的な事業展開と海外進出を積極的に推進しています。最新の決算では増収増益を達成し、今後も新たなサービスや市場への挑戦を通じて、持続的な成長が期待されます。

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