#390 日産化学の最新決算分析と今後の展望

1.企業の概要

 

日産化学株式会社は、1918年に設立された日本の総合化学メーカーです。主な事業領域として、化学品、機能性材料、農業化学品、ヘルスケアの4つのセグメントを展開しています。特に、半導体材料や農薬、医薬品の開発・製造に強みを持ち、国内外で高い評価を得ています。

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2.最新決算情報

 

2025年2月7日に発表された2024年度第3四半期(2024年4月~12月)の連結決算によれば、売上高は前年同期比14%増の70億円増収、営業利益は同36%増の35億円増益、純利益は同73%増の47億円増益となりました。  これにより、累計では売上高が前年同期比13%増の195億円増収、営業利益が同23%増の77億円増益、純利益が同22%増の57億円増益となっています。

 

3.増収、減益の要因解析

 

増収の主な要因として、機能性材料セグメントにおける半導体材料の好調な販売が挙げられます。一方、化学品セグメントでは基礎化学品が減収となったものの、ファインケミカルが増収となり、全体としての売上増加に寄与しました。農業化学品セグメントも増収となりましたが、ヘルスケアセグメントは減収となりました。

 

4.株価の動向

 

2025年2月7日時点で、日産化学の株価は4,567円となり、前日比31円(0.67%)の下落となりました。  過去1年間の株価推移を見ても、概ね安定した動きを示しています。

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5.業績ハイライトと成長戦略

 

2024年度第3四半期までの累計業績では、売上高、営業利益、純利益ともに前年同期を上回る結果となりました。同社は、引き続き半導体材料や農業化学品の分野での研究開発を強化し、競争力の向上を図っています。また、ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みも積極的に行い、持続可能な成長を目指しています。

 

6.市場でのポジションと課題

 

日産化学は、半導体材料や農業化学品の分野で国内外で高いシェアを持っています。しかし、化学品セグメントの基礎化学品における減収や、ヘルスケアセグメントの減収が課題として挙げられます。これらの分野での競争力強化や新製品の開発が求められます。

 

7.今後の展望

 

同社は、2025年3月期の通期業績予想として、売上高2,000億円、営業利益500億円、純利益350億円を見込んでいます。引き続き、主力製品の強化と新規分野への展開を進め、持続的な成長を目指す方針です。

 

8.まとめ

 

日産化学は、主力事業である機能性材料や農業化学品の分野で堅調な業績を上げています。一方で、一部セグメントでの課題も見られますが、積極的な研究開発投資やESGへの取り組みにより、今後も持続的な成長が期待されます。

 

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