台湾積体電路製造(TSMC)は、世界最大の半導体受託製造企業として、AI(人工知能)関連需要の高まりを背景に、2024年に顕著な業績を上げました。
2024年第3四半期の業績
2024年10月17日に発表された第3四半期(7月~9月)の決算によれば、売上高は7,596億9,200万台湾ドル(約23.6億米ドル)で、前年同期比で39%増加しました。純利益は3,252億5,700万台湾ドル(約10.1億米ドル)で、前年同期比54%の増加を記録しました。 この好調な業績は、AI関連サーバーやプロセッサーの需要増加が主な要因とされています。
AI需要の影響
TSMCのCEOであるC.C. Wei氏は、AI関連の需要について「現在の需要は非常に強い」と述べ、AI関連の売上が今年3倍に増加し、全体の約15%を占めると予測しています。さらに、AI需要は今後数年間にわたり継続すると見込まれています。
株価の推移
TSMCの株価は、2024年を通じて大幅な上昇を見せました。特に、AIブームの影響で、年初来で約80%の上昇を記録しています。 以下は、TSMCの直近の株価推移を示すチャートです。
今後の見通し
TSMCは、2024年第4四半期の売上高を261億~269億米ドルと予測しており、引き続き成長が見込まれています。また、AI関連の売上が全体の20%を占めると予測されており、AI分野での需要が同社の成長を支える重要な要素となっています。
まとめ
TSMCは、AI技術の進展とそれに伴う需要増加を背景に、2024年に顕著な業績を上げました。今後もAI関連需要の継続的な増加が予測されており、同社の成長に寄与すると考えられます。ただし、米中間の地政学的リスクや市場の競争激化など、注意すべき要因も存在します。投資家や業界関係者は、これらの動向を注視する必要があります。
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