資生堂は、2024年11月7日に2024年12月期第3四半期（1月～9月）の連結決算を発表しました。売上高は前年同期比で増加したものの、最終利益は前年同期比96.3％減の7.5億円と大幅に減少しました。これを受けて、通期の最終利益予想も従来の220億円から60億円へと72.7％下方修正され、一転して72.4％の減益見通しとなっています。
この業績悪化の主な要因として、海外市場における競争激化や原材料費の高騰、為替変動の影響などが考えられます。特に、中国市場での売上が伸び悩んでおり、同社の成長戦略に影響を及ぼしています。
資生堂は、これらの課題に対応するため、コスト削減や新製品の投入、デジタルマーケティングの強化などの施策を進めています。また、サステナビリティへの取り組みやESG（環境・社会・ガバナンス）投資の推進にも力を入れており、長期的な企業価値の向上を目指しています。
株価の推移について、資生堂の株価は2024年1月から9月にかけて下落傾向が続いています。特に、業績下方修正が発表された11月7日以降、投資家の売りが加速し、株価は一時的に急落しました。しかし、その後は市場全体の回復や同社の構造改革への期待感から、徐々に持ち直す動きも見られます。
以下に、資生堂の直近1年間の株価推移を示します。
今後の展望として、資生堂は引き続き海外市場でのシェア拡大やブランド価値の向上を図るとともに、デジタルトランスフォーメーションの推進やサステナビリティ経営の強化を進める方針です。これらの取り組みが実を結び、業績の回復と株価の上昇につながることが期待されます。
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