#679 タイの“新・稼げるお土産”ビジネス:小規模輸入で副業できるか?――現地調達から日本での販売までを徹底解説――

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(はじめに)

円安が長引く中、バンコクやチェンマイで仕入れた雑貨やコスメをメルカリ・ECで販売し、副収入を得る個人が増えています。現地物価と日本の販売価格のギャップが大きい商材を見極めれば、1回の出張で数万円単位の粗利を確保することも可能です。本稿では①現地で狙うべき商品、②輸入手続きと関税、③販売チャネル/価格設定、④リスク管理の4ステップで具体的な方法を整理します。

――1 現地で安く仕入れて日本で売れる商材――

【コスメ・美容】

・Mistine(ミスティーン)日焼け止め:現地価格199〜259バーツ。日本では人気YouTuberのレビューを機に1,500〜1,800円で取引されるケースが多い。タイブランドながら中国・ASEANでの拡散力が高く、日焼け止め需要期に回転が速い。

・Srichand(シーチャン)トランスルーセントパウダー:小型15g缶が120バーツ前後。日本のフリマ相場900〜1,100円。

・Beauty Buffet/Snail Whiteなど“タイコスメ感”が強い商品は、パッケージの可愛さとインバウンドで知名度が上昇中。

【ハーブ・健康雑貨】

・Poy-Sian(ポイシアン)ハーブインヘラー:1本20バーツ前後、6本パックでも120バーツ。日本のAmazon相場は1本300円前後で安定。小型軽量で送料効率が抜群。

・Tiger Balm、Abhaibhubejhrハーバルバーム:筋肉痛ケアやリラックス需要がSNSで拡散。価格差は2〜3倍。

【バッグ・アパレル】

・NaRaYa(ナラヤ)キルティングバッグ:小サイズが250バーツ、中型トートでも390バーツが主流。eBayやメルカリでは2,000〜3,000円で売買されている。

・象柄“エレファントパンツ”は卸値80〜100バーツ、日本の夏フェスシーズンに1,500円前後で動く。

【フード・スナック】

ドライマンゴー、タマリンドキャンディー、タイミルクティー粉末は保存/輸送が容易。食品衛生法の輸入手続きを考慮しながら、セット販売で客単価を上げると利益率が高まります。

――2 小規模輸入の規制・関税・物流――

• 関税・消費税

 伴う貨物総額が20万円以下の場合、簡易税率での通関が可能(多くの雑貨は関税6〜15%+消費税10%)。

 旅客が手荷物として持ち帰る場合、1点1万円未満の品は課税価格から除外される扱い(ただし商用数量は除外)。

• 化粧品の輸入販売

 商用販売には「化粧品製造販売業許可」かOEM提携先の許可番号が必須。輸入前に品目ごとにMHLW(厚労省)への届出が必要となります。

 少量輸入でもラベルに日本語成分表示・製造販売業者の所在地を記載しなければならないため、白ラベル貼付の準備を現地で行うと検品がスムーズです。

• 食品・ハーブ(健康食品扱い)の輸入

 食品衛生法に基づき検疫所で「輸入届出」を提出。ハーブキャンディー等は製造工場の衛生証明が求められることがあり、現地で成分表を確保しておくと安心。

• 物流コスト比較

 EMS(0.5kg:1,400バーツ前後) < DHL Economy Select(0.5kg:50USD前後) < 手荷物超過料金(航空会社により異なる)。

 重量単価の安い軽量商品を選ぶ/フリマでの回転が速い商材をミックスすることがコスト圧縮の鍵。

――3 販売チャネルと価格戦略――

メルカリ・ラクマ

 出品点数が多く、購入者の比較検討が激しいため、タイトルに「正規品」「24時間以内発送」など信頼ワードを盛り込み、送料込み価格設定で勝負。

Yahoo!オークション

 コレクター性の高いナラヤ限定柄や廃番パッケージのコスメに強み。オークション形式で平均落札価格を引き上げる余地があります。

自社EC(Shopify/BASE)

 越境EC物流を利用すれば“タイ直送”モデルも可能ですが、初心者は国内在庫を持ち、5点以上同時購入で送料無料などバンドル施策を組むとリピート率が上がります。

価格設定の目安

 仕入値×2.5〜3倍を上限にし、関税・送料・プラットフォーム手数料を差し引いても粗利率30%以上を確保できる商材が理想。プチギフト需要を狙い、1,000〜1,500円の価格帯を厚くするのが定番です。

――4 リスクと対策――

・真贋・模倣品リスク

 有名ブランドは偽物も多い。現地大型モールの正規代理店やメーカー直営店での仕入れを徹底し、レシート・納品書を写真保存しておく。

・検疫トラブル

 ハーブ製品やサプリは成分規制で差し止めとなるケースがある。英語/日本語の成分表を確保し、税関質問に即答できる体制を。

・在庫過多

 季節変動が大きい日焼け止めは賞味期限・PAO(開封後使用期限)を意識。小ロット多品種でテスト出品し、実売データを見てから数量を拡大。

――まとめ――

タイは円安と物価差を活かした“低リスク×短期回収”の副業輸入に適した市場です。

1)軽量・高回転のコスメ/ハーブ雑貨

2)価格差が3倍以上のバッグ・アパレル

3)規制クリアが比較的容易なスナック類

この3カテゴリーを基軸に、輸入届出・ラベル整備・送料最適化の3点を押さえれば、1回の出張でも充分採算が合うモデルを組めます。次のタイ出張では、正規ルートでの仕入れ先リストと日本語成分表を事前に用意し、帰国後1週間以内にフリマへ出品して“鮮度”で差別化してみてください。

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